「自分の親なのに、いざ介護となると夫は知らぬ顔」「毎日ワンオペ状態、もう限界です」「私はこれ以上、何を頑張ればいいのでしょうか」これは夫婦・パートナーカウンセリングを行っている私のところへ相談にくる、30代~50代の女性たちの声です。ここ数年、特に「女性活躍」と言われるようになってから、相談件数は増加しています。比例するように、男性からの相談件数も右肩上がりです。「妻が子供を連れて出て行きました」「もうあなたとは、やっていけないと言われました」何が起きたかのすら、状況が呑み込めないままカウンセリングに来る、彼らの共通事項。それは「家事・育児・介護へ積極的に関わってこなかった」ことです。

男性相談者へ関わって来なかった理由を聞くと「仕事が忙しい」「苦手だからできない」と言った意見が多いです。やる前から「できない」と決めつけることは(苦笑い)それこそ「勝手な思い込み」=アンコンシャス・バイアスです。まず自分が「これならできる!」といったことから始めてみてはどうでしょう。例えば、料理を作ることが難しいなら、食器洗いをする。お風呂掃除も、お風呂から上がるときに掃除をするなど、できることはたくさんあるはずです。そして家事・子育て・介護から学べることも。それは「コツと段取り」をつかむ力を身に付けられることです。

共働き夫婦が当たり前になってきた現代、夫婦という「チーム」で何事も共有(シェア)する。相手に頼る、期待することが1番「すれ違い」を生みます。一番大事なことは「お互いに何でも話し合う」こと。うまく話し合えないときは「伝え方」を変えてみると良いでしょう。ぜひ、月1回夫婦二人だけの時間を過ごしてみてください。