キラリと光るキラっ人さん

キラっ人さん応援企業・団体紹介

「夜勤の免除」など、子育て世代の女性職員が 介護の仕事を続けていける職場づくりを

  • 株式会社マインド

今回お話をうかがった方
常務取締役
佐藤 光一(さとう こういち)さん

出産や育児で女性が辞めないように

 縫製会社として創業した当社は、2000年の介護保険制度スタートに合わせて介護事業に参入しました。訪問入浴車1台、5人のスタッフから始まり、地域ニーズに応える形で訪問介護、グループホーム、居宅介護支援、小規模多機能型居宅介護などの事業拡大を続け、現在150人ほどの職員がいます。その9割は女性です。
 介護業界は、人材確保が大きな課題になっています。働き盛りの世代が出産や育児を理由に辞めてしまうことがないように、当社では様々な取り組みをしてきました。その一つが「日勤のみ勤務」の導入です。

働く人の要望に応えるシフトの実現

 グループホームなどの施設には夜勤がつきもので、小さな子どもを育てながら仕事を続けていく上でのハードルになりがちです。そこで、当社では「夜勤専属」スタッフを社内で募り、日勤でしか働けない職員のフォローをしていくことにしました。当社の施設には、早番・日勤・遅番・夜勤の4シフトありますが、そのすべてに充分な経験があり、本人の希望がある場合に「夜勤専属」をお願いしています。
 当社独自の夜勤手当も上乗せされるために給与面で専属を望まれる方もいますが、「日中は家族を介護しているから」、「四交代より生活リズムが一定して身体が楽だから」という理由で希望する方もいます。働きやすい職場環境づくりは「働く人の要望に応えるシフト」から。これが現在当社が取り組む最大のテーマです。

必要な人員「プラス1名」の確保が鍵

 産休・育休を取得する職員がいれば、社内横断の人事異動で応援体制を作り、基本的に追加の職員を採用します。事業拡大しながら継続的な介護サービスを提供していくためには、人材を育て続けていかなければなりません。企業全体で「必要な人員プラス1名」が確保できるように、常に採用活動をしています。
 育休から復帰する時期が決まったら、こまめに面談をして戻った後のことを相談します。戻ってきて「居場所がない」状況を作らないよう調整し、もし希望する場所に空きがない場合でも、調整期間を設けて先の見通しがつくようにします。
 基本的に職場の異動は本人の意向を踏まえて行いますが、グループホームから在宅事業に移るなど、異動により様々な職場を選択・経験してスキルアップができるのは複数の事業所を持つ当社ならではのメリットでもあります。

女性の活躍によって成り立つ介護

 男性の介護職員も活躍していますが、利用者さんからは「女性にケアしてもらいたい」という声が聞かれます。特に料理などの生活介助は、日常的な女性の視点が生かせる場面がたくさんあり、多くの女性の活躍によって成り立っているのが「介護の仕事」と言うこともできます。当社では、60歳の定年後も多くの女性職員が毎年契約を更新し、やりがいを持ってがんばっていて、70歳になる職員もいます。
 現在、当社では一人ひとりの職員が着実にステップアップできるように、「自分が今いるレベルがどこか」「これから目指すのはどこか」を明確にできる「目標管理」を再構築しているところです。7つの職階の最上位にあたる「総括責任者」として、子育て中の女性が活躍していることも、職員の励みになると思います。
 若い世代の人が「この会社で介護を続けたい」とやりがいを見いだし、プロの自覚をもって長く続けていけるように、これからも一層職場環境を整えていきます。(2017年2月取材)

基本情報
事業内容
介護事業
企業名
株式会社マインド
創業
1987年
所在地
〒969-1100 本宮市本宮字蛭田46-1
TEL
0243-33-5001
FAX
0243-65-0787
代表者
代表取締役 佐藤 卓也
URL
http://www.mind-gr.co.jp

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