キラリと光るキラっ人さん

キラっ人さん紹介

二人目を出産する妻のために4ヵ月間育休を取得。復帰後は「会社のためにがんばろう」という気持ちが強くなりました。

  • 武内 芳美さん(石川建設工業株式会社)
  • たけうちよしみ
  • 石川建設工業株式会社 土木部 副長

昭和56年生まれ。南相馬市原町区出身。平成13年に福島県立テクノアカデミー浜(職業能力開発校)建築科を卒業、石川建設工業に入社した。現場監督として浜通りの復旧復興に関わる。3人の子どものお父さん。

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育休取得のキッカケは社長から

 「育休を取ろうとは考えていなかった」。震災の影響で避難していた平成25年10月に二人目の子どもが生まれました。普段から育児に関わっていましたが、これまで当社で男性社員が育休を取得した実績がなかったこともあり、自分も育休を取ろうという考えはありませんでした。
 キッカケとなったのは家族の状況を知る社長から「男の人も休めるよ」と育休制度について話があったからです。話を妻に伝えたところ「取れるようであれば、取ってもらえると助かる!」と言われ、育休を取ることに決めました。自分が携わっている業務のタイミングも良かったと思います。

温かい声かけに気持ちが引き締まった

 年度末で仕事が忙しいことは充分承知していましたので、「申し訳ない」という心苦しい気持ちでしたが、上司からは「いいんじゃない」と快く送り出してもらえました。
 産後の大変な時期に妻に付き添うことができましたし、生まれたばかりの次男や幼稚園入園前の長男とじっくり関わることができて、より一層深いつながりができる貴重な時間になりました。家事も育休取得前から協力してやっていたこともあり、普段の延長線上でやることができました。自分が動きやすい子どもが寝ている時間を有効に使うなど工夫してできたと思います。妻も周りの人から「良かったね」と声をかけてもらっていたようです。 
 ずっと仕事から離れているのは不安でしたが、定期的に会社に来てミーティングに参加したり、細かに連絡をもらったり、私から連絡して現場の進行状況や同僚の近況などを聞いたりしていたことで、スムーズな職場復帰にもつながったと思います。会社に行ったときに「がんばってね」と声を掛けてもらったことで励まされ、気持ちが引き締まりました。

次は仕事をフォローする側にまわって

 育休から職場復帰したときの上司や同僚の「復帰を待っていたよ」という声は、仕事のモチベーションアップにもつながりました。社員の事情を汲んでくれた会社に対して「もっと貢献したい」という気持ちになりました。仕事に全力を尽くすには「家庭の安定」が必要で、そのためには男性もできることがあると実感しました。もし、これから育休を取りたいという同僚がいれば勧めたいと思います。その時には自分が仕事をフォローしたり、自分の経験を伝えられると思います。
 育休とまではいかなくても、「配偶者出産休暇」と有休を合わせた長めの休みを取得することもできます。私自身も昨年3人目の子どもが生まれた時には、「配偶者出産休暇」を取りました。
 これからもしっかりと子育てに参加しながら、子どもたちに「お父さんはここの仕事をしたんだよ」と胸を張って伝えられるよう、協力してくれた会社・上司・同僚に対する感謝の気持ちを忘れず、より一層仕事を頑張っていきたいと思います。(2017年1月取材)

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