キラリと光るキラっ人さん
キラっ人さん応援企業・団体紹介
女性も男性も活躍できる「風通しのよい職場」を目指して
従業員の7割近くが女性。管理職登用も
当社は1954年創業の印刷会社で、チラシ・パンフレットといった商業印刷物の他、医薬品・医療機器に添付する説明書、偽造防止用紙などの生産を手がけています。現在、48人いる従業員のうち32名が女性で、部長・課長・係長、合わせて6名の女性管理職がいます。
当社はあえて女性を登用してきたというよりも、「この人がリーダーに適任だろう」とみんなで納得できるような人を選んでいった結果、女性が多くなったという経緯があります。工場も10年くらい前までは男性が中心でしたが、重い紙を扱う作業が機械化されたこともあり、男女比は半々になりました。印刷機や折機の操作も女性社員が担当しています。
子育てと両立できる職場づくりで当社が意識的に取り組んできたのは、制度づくりというよりも働く人が意見を言える「風通しのよい環境」の整備です。子どもが熱を出した時に「今日は休ませてほしい」と言えて、それを周囲がフォローできる仕組みを作ってきました。
急な休みも仕事の「見える化」で対処する
例えば、デザインチームはサーバーにデータを上げて仕事を共有しています。営業職は、仕掛品のファイルを各自の机にしまうのではなく、オープンな場所に出しておいて、帰宅時に棚に戻す流れを作っています。また、『サイボウズ』というクラウドサービスのシステムを使って社員同士がスケジュールを把握できるようにして、急に休むことがあってもクライアントには迷惑がかからないようにしています。このように「見える化」をすることで仕事の偏りを防ぐこともできますし、日報を兼ねているので、仕事が終わればさっと帰ることができるのも利点です。もちろん、毎朝のミーティングで声をかけあって、顔を合わせた早めの情報共有もできるようにしています。
その他の部署でも、それぞれの仕事の進捗状況が把握できるように、ISO9001の品質マネジメントシステムに基づいて業務を洗い出し誰もが同じ仕事ができる状態を目指しています。
一緒に働く人たちに人生を謳歌してほしい
QCサークルにも力を入れています。QCはQuality Control(品質管理)の略で、各部署が問題改善・課題解決に取り組む活動で、これまでに「残業時間削減」のテーマでも話し合いをしてきました。改善点として職員からあげられた「移動時間を数歩分短縮する」、「営業担当がデザイナーに渡す指示書をクロスチェックする」といった小さな取り組みを積み重ねていくことで、全体的に作業時間が減ったという結果が出ています。このQCサークル活動は、職場でのコミュニケーションの機会にもなっています。さらに、半期に1度『スパイス会議』という全体会議で振り返りや目標の確認をしています。この会議の後には、ゲームなどを通して親睦を深めています。
2020年7月に社長が交代して新体制になり、経営理念に「人生を謳歌する」という一文が入りました。仕事を通して社会に貢献しながら、働く人一人ひとりに自分の人生も楽しく生きてほしい。そのためにも、一層ワーク・ライフ・バランスの実現を目指していきたいと思っています。(2020年12月取材)
基本情報
- 事業内容
- 一般商業印刷、医療品・医療機器添付文書印刷、コピー・偽造防止用紙「守り紙」販売、デザイン制作
- 企業名
- タカラ印刷株式会社
- 創業
- 1954年
- 所在地
- 福島県福島市渡利字絵馬平86-9
- TEL
- 024-526-4303
- FAX
- 024-526-4302
- 代表者
- 林 善克
- 従業員数
- 48名