キラリと光るキラっ人さん
キラっ人さん応援企業・団体紹介
会社の可能性を広げるのは、一人ひとりの「成長」。新しいことを取り入れ、働きやすい環境づくり
三代目社長になった30歳の決意
女性だからこそ話を聞いてもらえることも
当初は私が客先に行くと「本当に現場を分かっているの?」といぶかしむ人が少なくはありませんでした。私は「やりにくい仕事」ほど「なんとかしたい」と燃えるタイプです。「男女平等」という言葉が浸透してきた時代ではありますが、この業界で女性はやはり異色です。しかし、むしろ女性であることで門前払いされず、とりあえずは話を聞いてもらえるようなケースもあったので、積極的に切り込んでいくことができました。
経営者の立場になってからは、古い技術を継承しながら新しいものを取り入れようと努力してきました。しかし会社経営に力不足を感じ、「もっと経営力を身につけよう」と大学院に行き経営学修士(MBA)を取得することにしました。
「なによりも人が大事」という気づき
大学院では多くの計算式やフレームワークを学びましたが、仲間たちと情報交換するなかで「組織でなによりも大事なのは人」だと気づきました。これから会社に入ってくる若い人たちはもとより、今がんばって働いている社員にも「成長」して可能性を広げていってもらいたい。目の前にある私利私欲に惑わされることなく、家族、大切な人、お客様、そして地域の人に喜んでもらえる仕事をすることでこそ「自らの成長」「会社の成長」「地域の活性化」につながるのです。こういった会社の考え方を、社員と共有することが必要だと考え、全社員参加による「経営方針発表会」などの機会を設けるようにしました。
平成30年は、会社のテーマを「基本に返る」に設定。創業者の想いを伝えるワークショップで、会社、そして一人ひとりの存在意義を考えてもらうような取り組みをしています。
ワーク・ライフ・バランスを整え次世代の育成へ
人は、プライベートを充実させることでも「成長」することができます。充実した余暇は仕事にフィードバックできるので、私自身が社員に積極的に声をかけ「休みやすい雰囲気づくり」を心がけています。それでも「休むよりも仕事をしていたい」という社員はいるのですが、同じ業務をできる人材を育て、休みを申し出しやすい環境を整えたことで、ようやく有給休暇の消化率が8割近くになりました。
新卒で入社した若者が一人前の電気工事士になるには、約5年かかると言われています。若い世代に「この会社でぜひ働きたい」と選ばれる会社になり、成長していってもらうためにも、今後さらにワーク・ライフ・バランスのとれた職場環境を整えていきたいと思っています。(2018年1月取材)
基本情報
- 事業内容
- 電気工事・通信工事・消防設備工事・保守管理業務
- 企業名
- 東陽電気工事株式会社
- 創業
- 1933年
- 所在地
- 福島県西白河郡西郷村字道南西85番地
- TEL
- 0248-22-6262
- FAX
- 0248-22-6165
- 代表者
- 代表取締役社長 石川格子
- 従業員数
- 12名