キラリと光るキラっ人さん
キラっ人さん紹介
二人の子どもを保育園に預け、日勤メインで育休復帰。月に一度は休みを合わせて家族でリフレッシュしています
- 橋本 八千代さん(株式会社栄楽館)
- はしもとやちよ
- 株式会社栄楽館 接客係
高校卒業後、着物で仕事をする旅館業に憧れて「ホテル 華の湯」に就職。3年後に「他の世界も見てみたい」と一度退職して事務職をしていたが、「やり残したことがある気がして」24歳の時に元の職場に復帰した。30歳で第一子を出産。現在は、3歳と1歳の子どもを保育所に預けて仕事に励んでいる。
送迎の心配がない企業内保育所
子どもを立て続けに出産したので2年近く育休を取り、昨年(2016年)3月末に職場復帰しました。復帰前に保育園が出来ると聞いた時はうれしくて「ここで仕事を続けてきてよかった」と思いました。いずれにしてもどこか保育園を探して復帰するつもりでしたが、待機児童が多いと聞きますし、慌ただしい送り迎えの心配がない保育所の存在はとてもありがたいものです。また土日や祝日も預けられるので安心です。
現在は基本的に8時から17時までの日勤で、フロント業務についています。土日など忙しい時には、出産前まで担当していたルーム(仲居)の仕事をすることもあります。子どもを産んだことで接客中に今までとは違うところに気づくことができるようになりました。例えば、手の届く場所に花瓶があると、小さな子どもさんは倒してしまうかもしれません。なによりも、ケガが一番心配なので客室にご案内した際に「花瓶をお下げしましょうか?」という言葉が自然に出てくるようになりました。
「がんばり過ぎないこと」が大切
異業種で働く夫は、日曜と祝日が休みです。休みがなかなか合わないのですが、私はこの仕事が好きですし、夫もそれを理解してくれていると思います。仕事復帰前から普段の家事は「協力してね」と伝えて二人でこなしてきました。分担ではなく、「できる方ができる時に」するのが我が家の基本です。仕事との両立を1年続けて「がんばり過ぎないことが大事」だと実感するようになりました。小さな子ども二人を連れて買い物をするのは大変なので、母に子どもを見てもらったり、付き添ってもらったり、いろいろと助けてもらって感謝しています。
祝日や日曜でも、比較的旅館の入り込みが少ない日は休みをもらえるので、月1回は家族で過ごすようにしています。そういった楽しみがないと「何のために家族になったのか」家族を感じることもできません。休みには前日の夜に遠出することを決めて、出発することもあります。そこで思い切りリフレッシュすることができると、また「仕事をがんばるぞ」という意欲が湧いてきます。
お客様に教わりながらさらに成長を
旅館業は、衣食住すべてに関わるサービス業で、お客様と一緒にいる時間も長く、お客様から教わることも数多くあります。私も勤務年数が長くなってきましたが、「まだまだ未熟だな」と思うことが頻繁にあります。ルーム担当で働く先輩を見ていると、機転の利いた対応や普段の立ち居振る舞いなど尊敬する部分がたくさんあります。学べるうちにしっかりと学ばなければならないと思っています。
当ホテルには多くのリピーターのお客様にお越しいただきます。お客様に「この間もお世話になりました」と声をかけられると、「またこの旅館を選んでいただけたんだ」とうれしくなります。
この仕事は、あらゆることに気配りをしながら、人間性を高めていける仕事です。これから先も多くの経験を重ねて、よりよいサービスを提供していきたいと思います。(2017年2月取材)